水冷パソコン water-cooled PC(MPU) 2003 5 29

 日本のあるメーカーが、水冷パソコンを発売した。
発生する熱をどうやって冷却するかというテーマは、
技術者がいつも頭を悩ませてきた問題です。
 たとえば、どんなに強力なエンジンを作っても、
うまくエンジンを冷却できなければ、意味がない。
そういうわけで、水冷もあれば、空冷もあり、油冷もあった。
冷却技術の歴史であった。
 同じ問題がパソコンの心臓部であるMPUにもある。
どんなに高性能なMPUを作っても、いい冷却技術がなければ意味がない。
MPUを冷却しないと、どうなるか。
よくあるたとえが、MPUの上で、目玉焼きができるというたとえがあります。
さすがにMPUの上で目玉焼きをする人はいませんが、
それほど、高熱化する。放置すれば、熱暴走し、熱死する。
人間は、いい冷却装置が体についていて、暑さを我慢できるが、
MPUは暑さを我慢できない。というより暑さで死んでしまう。
 私の知人などは、超高性能のパソコンを自分で作ったのはいいが、
夏の気温の高さに、パソコンの動作が不安定になり、
そのため、パソコンの部屋にエアコンを移動し、
居間にはエアコンがなくなったという結果になった。
 人間は暑さを我慢できるが、コンピューターは暑さを我慢できない。
超高性能のMPUが膨大な熱を発生し、
超高性能のグラフィックチップが膨大な熱を発生し、
超高速のハードディスクも負けじと膨大な熱を発生している。
これで、室温が35度以上になれば、
室温とコンピューターの熱が相互に協力し合い、さらに熱くなる。
 そういうわけで、今までは、扇風機の超小型のものを、
MPUに取り付け、グラフィックチップにも取り付け、
人によっては、ハードディスクにも取り付けた。
 しかし、その結果、うるさくなった。
この扇風機型の冷却装置は、まず第一に超高性能のMPUを守ることが、
重要であり、静音性などは、二の次になっている。
昼間のオフィスでは気にならなくても、夜、静かな自宅では気になる。
 もう、扇風機型の冷却装置に頼らない冷却方法を考えるべきである。
それは、水冷でもいいし、何かいいアイディアを考えるべきである。
 ところで、夜、オフィスで仕事をしている時に、
もうそろそろ、自宅に帰りたくなった。
しかし、文書は書きかけ、表計算も途中、説明用の図も作りかけ、
そうなると自宅のパソコンでやりたくなる。
 そこで、やりかけのデータを自宅に持ち帰ることになるが、
今のデータファイルは、フロッピーディスクには入らないほど大きくなっている。
 さて、どうするか。会社のノートパソコンは重くて、カバンに入れる気がしない。
この場合、インターネット上に設置されたストレージにアクセスして、
そこにデータを書き込んで、自宅でそのストレージにアクセスして作業をする。
そういう方法もあるが、人によっては面倒であるとか、
あるいは会社の重要秘密で、これでは機密性が気になるとか、いろいろです。
 こういう場合は、USBフラッシュメモリを使えばよい。
USBフラッシュメモリの大きさは、人間のひとさし指の大きさで、形も指の形に近い。
ズボンのポケットに入れても、気にならない。
 このUSBフラッシュメモリを、会社のパソコンのUSB用の穴に差し込んで、
作りかけのデータファイルをUSBフラッシュメモリに書き込む。
そして、それをズボンのポケットに入れて帰宅する。
自宅で、USBフラッシュメモリを自宅のパソコンのUSB用の穴に差し込んで、
作業を開始するということになります。
 このUSBフラッシュメモリは、容量が小さいものは32MBから、
容量の大きいものは、128MBぐらいまであります。
フロッピーディスクは、確か1.4MBぐらいだったと思います。